現役指導育成委員会
1.現役指導育成委員会の設置
平成22年3月に甲空会の指導指針委員会を設置し、甲空会における指導理念・方針を協議してまいりましたが、平成23年11月の幹事会において、その概略が決定されたのを受け、現役に対して指導理念・方針を徹底させるための具体的な体制と運営方法を定め、甲空会会員の協力を得て実施することが必要であるとの結論に達しました。平成24年1月21日の幹事会において、現役指導育成委員会の設置が了承され、平成24年4月1日付で甲空会現役指導育成委員会が発足したのであります。
2.現役指導育成委員会及び育成講習の目的
現役学生は、人として身に付けるべき様々なことを、出来るだけ多く学生時代に経験することが重要でありますが、空手道部の活動や通常の学生生活だけでは会得できないこともあります。現役指導育成委員会で実施される育成講習は、それらを補完する貴重な知識や体験談を実社会で活躍してきた空手道部の先輩から学ぶことにより、自らの視野を広げ、社会や企業に役立つ人間として巣立って貰うことが重要であるとの認識を、甲空会会員並びに空手道部部員が相互に共有し、現役部員を社会に資する人財として、社会に送り出すことを目的とします。
3.育成講習のテーマ
現役指導育成委員会の目的を達成するためには、どのようなテーマについて育成講師を実施する必要があるかが重要である。委員会で協議の結果、下記テーマを決定し、年間を通して育成講習を実施することとした。
Ⅰ.空手道を学ぶ意義
Ⅱ.育成講習の趣旨と指導理念・方針の解説
Ⅲ.社会人としての心構え
Ⅳ.企業が求める人財
Ⅴ.リーダーとしてどうあるべきか
Ⅵ.変化する社会性との調和
4.現役指導育成委員会の講習体制並びに運営
Ⅰ.空手道を学ぶ意義
育成講習テーマごとに、習熟度の高い講師を、指導育成委員会委員並びに甲空会会員から委員長が委嘱して、スケジュールに基づいて講習を実施する。講習実施後は現役部員が期日を定めて感想文を提出する。
Ⅱ.育成講習のスケジュール
育成講習のスケジュールは、原則として各年度毎に1ヶ月1回計12回実施することとし、その日程は現役と相談の上、決定する。
Ⅲ.現役指導者との連携
育成講習の実施については、師範・監督・コーチとも十分意思の疎通を図り、連携を密にする。
Ⅳ.予算措置
指導育成委員会の運営に必要な費用については、幹事会の承認を得て予算措置を講じる。
5.現役指導育成委員会の要諦
育成委員会の目的を達成するために最も肝要なのは、現役部員の育成講習に対する認識及び意識である。学生の運動部でこのような試みを実施するのは多分皆無に近いと考えられ、ある意味壮大な実験といえるでしょう。このような試みが成果をあげることができるか否かは、指導育成委員会の趣旨を委員・講師並びに受講する部員が相互に共有できるかどうかにかかっていると思慮します。社会へ巣立つ後輩たちに人としてまたは社会人として、生きる力を少しでも多く身に付けて巣立ってもらいたいという我々OBの想いを素直に受け取り、育成講習を受講して貰うことを切に願っています。
6.育成講習の講師
澤部滋宗家師範・衣斐孝雄会長・樋口克宜副会長・井出俊明副会長
有田太郎幹事長・玉手康之・松浦信二両副幹事長・河西正弘・中嶋佑両監査
大川展功・野原信一・野中昭彦(※役職は当時)
7.育成講習の実績
指導育成委員会の趣旨を委員・講師並びに受講する部員が相互に共有できるかどうかがポイントです。
- 第一回 平成24年5月 講師 有田太郎・中嶋佑 受講生9名
- 第二回 平成24年5月 講師 澤部滋宗家師範 受講生9名
- 第三回 平成24年6月 講師 井出俊明 受講生12名
- 第四回 平成24年9月 講師 有田太郎 受講生10名
- 第五回 平成24年10月 講師 大川展功 受講生9名
- 第六回 平成24年11月 講師 玉手康之 受講生9名
- 第七回 平成24年12月 講師 鷲尾仁敏 受講生9名
- 第八回 平成25年2月 講師 松浦信二 受講生5名
8.育成講習の休止
平成24年5月に開始した育成講習は、要諦でも申し上げた通り指導育成委員会の趣旨を委員・講師並びに受講する部員が相互に共有できるかどうかにかかっていると思慮します。残念ながら委員及び講師と現役学生との間に意識のずれが生じ、これ以上継続しても成果が期待できないと判断し休止することといたしました。今後はこの経験を活かし、現役指導委員会の場で検討したいと思います。